バトルが続いています、庁舎改築問題

2026年5月29日、軽井沢町の新庁舎整備計画の再検討を求めて住民有志が約1500名の署名と要望書を提出しました。町は総事業費を123.9億円と見積もり、27年度から着手する予定を発表しています。

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鎌倉も熊本も再検討。軽井沢は…

軽井沢町役場は庁舎改築事業をこのまま進めたいようですが、住民の間では「この金額では無理だろう」という疑問が挙げられています。建築費高額のまま押し切ろうとする町役場と見直し要望の署名を提出した住民との間ではお互いの言い分を文書で出すなど、バトルが続いています。

S(佐藤) 中東情勢の影響もあり、地方自治体が建築の見直しや延期、中止に追い込まれていますね。

H (広川)  鎌倉市は、新庁舎整備計画が約140億円から約300億円に増加することが予測されるので、再検討することになりました。熊本市は421億円が885億円と2倍以上になって、市民や市議会から批判が出たため、事業を検証する会を発足しました。完成は2年延期です。さいたま市は238億円が700億円と3倍。市民から「コスト抑制を考えるべき」と意見が出て、仕様などを見直してコストを削減しました。

M(森) 当然、軽井沢も2~3倍にはなるでしょうね。

S 軽井沢もかなり影響を受けると思います。

H  鎌倉市のホームページには、「公費負担を大幅に抑える新たな整備手法を再検討します。市民の皆様や市議会のご意見を伺いながら、次世代に負担を残さない最善の形を目指します」と書かれています。

M 「次世代に負担を残さない最善の形を目指します」って、軽井沢町とは大違いね。軽井沢町は「次世代も使うのだから負担してもらう」って当然のように言っているわよ。

H その言葉は冷たい印象で良くないですね。住民への思いやりは感じられませんね。

S(佐藤) 軽井沢町に見直すという姿勢はまったくないですよ。どうにかなると思っているのでしょう。軽井沢は人材不足だから建築作業をする人たちの宿泊代も相当かかるはずです。軽井沢の宿泊費は高いから大変ですよ。現実の経費は相当かかることになります。議会を通すから、その責任は町役場担当課ではなく、町議会議員が背負うことになるわけです。

M  えっ、町長ではないの?

S もちろん、町長の責任は大きいですが、「町民代表の町議会議員が承認したから実行した」と言うかもしれません。

M 町議会議員は住民の立場になって真剣に考えてもらいたい。今回の予算には3人の議員が反対したそうですが、他の議員は、これまでの問題点や現在の状況をよく理解しているのでしょうか。

H 経費オーバーで、追加予算、またまた追加予算となりそうですね。中学校舎も発地市庭もそうでしたがそれ以上になるでしょう。

この計画、詳しく知らない人が多い

H NHKテレビ「クローズアップ現代」では大都市の再開発でさえストップしていることを伝えていました。「建築費、資材費高騰はもとより、人手不足、どこまで経費が上がるか見通せない」と。「リノベを取り入れることや今までの常識を覆す根本的な見直しを検討している」とゼネコンでさえそんな状況ですよ。

M それでも軽井沢町は、見直すつもりはなく押し進めようというのは、結局、税金だから借金背負っても、自分のふところが痛むわけではないから関係ないということなんでしょうか。

H 軽井沢町は裕福な町だから大丈夫という自信があるのでしょうね。

S 土屋町長も「返済は心配ない。これからも軽井沢の税収は順調だ」と言っていますよ。

M だからといって庁舎事業に大きな借金まで背負うのはどうかと思いますよ。124億円の2~3倍になるとしたら248億円~372億円ですからね。そこまで税金をかける価値がありますか。

S そこまで知ったら、多くの住民が「もう少し頭を使って見直した方がいい」と思うでしょうね。詳しく知らない住民がたくさんいます。別荘の人はほとんど知らない「建て替えるらしいね」と言っていますが、一体化の交流センターのことなど具体的には知らない。

町と見直し検討会のバトル文書

S ここに興味深い2つの文書があります。一つは町担当課が町議会議員向けに出してきた文書。タイトルが長くて「庁舎見直しを検討する会有志発行のチラシに対する町の考え方一覧」。もう一つはこれに対して見直し検討会が出した文書。

M 読みましたが、まさにバトルという内容ですね。

H 詳しくはそれぞれの文書を見ていただくとわかると思いますが、町が必死で攻防している様子が浮かび上がります。軽井沢NOWでは今まで長い間この問題を追及してきましたから、町の文面からは疑問点が何も解決されていないことがわかります。

例えば、公民館のポテンシャルユーザーについて、この調査は間違っていると指摘してきましたが何も訂正されていません。

M 「B案C案は皆様の意見を踏まえて」と言っているけど、これについても私たちはB案へ誘導している点を指摘してきました。多くの住民の意見を聞いて決めたと言っているけど、意見交換会(おしゃべり会)は建設費高騰の前の時期だからそうしたことには触れていません。意見交換するなら、改めて建設費高騰のことも含めた上で意見を聞くべきですよ。

S 無作為抽出委員会は1000人と言っていますが、声をかけたのが1000人で参加した人はたった46人(町民30人、別荘13人、その他3人)と言うことを説明していない。1000人が参加したと思わせるだけです。しかも意見は少ないと都合のいい意見だけを出していた。そうしたことを指摘しているにもかかわらず、そのまま通していますね。そういうことで町の担当事務局が信用できなくなるわけです。

H パブコメに対しての町の回答は「参考意見とさせていただきます」でまともに答えていない。どれをどういう理由で採用したのかという説明もないからわからない。一番問題なのは推進委員会がとんでもないこと。公募委員しか意見が出されず、ほとんどがだんまり。最終的には町長が決めたというけど、会議に町長はほとんどいない。あとで事務局から報告を聞くのでは町長には真実が見えないでしょう。事務局先導で進んでいったと推進委員も証言しています。

S もう一つの見直し検討会が出してきた文書を見ると町の言っていることの矛盾点がよくわかります。

M 私は見直し会の言っていることにすべて賛成というわけではありませんが、町の進め方がまずかったということはとても感じます。信頼できないので、このまま進められてもという気持ちです。

H 今のような厳しい建築費高騰や人出不足の現状を十分考慮して考えることは行政としてごく当たり前のことです。だから、鎌倉も熊本も見直すことになってわけですよ。

S おそらくこのままでいったら、「軽井沢の行政はどこを見て行なっているんだ」という批判を受けるだろうね。病院や学校ならともかく 役場に公民館をくっつけて建設費増大しているんだから、見直す余地はあるだろうと思われるよね。

H 私も見直し会の言っていることがすべていいというわけではありません。土地を売って事業費の財源にするなんてことに私は反対です。何をやっても建築費が安くなればいいとうことではありませんが、他の自治体もゼネコンも考えているように、今の状況だからこそ、リノベについても考慮すべきだと思います。

M 私も四角いビルの建物でない方がいいと思っています。一体化するという案が出てから中庭を造ったりしてデザインもおかしくなった。一体化する前のデザインは森の中の庁舎と言うコンセプトに合ってよかったと思っています。

S いろいろな意見はあると思う。そういう議論の場がなかったことが問題です。町長がいて、その場で議論できる町であってほしい。いつも町が言う「国際親善文化観光都市」にふさわしく、進め方も文化的で前向きに考える町であってほしいと思います。

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