これでは民泊問題は解決できません!

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軽井沢での民泊被害は予想以上

M(森) 全国的に「民泊」の問題が取り上げられていますが、軽井沢ではどうなんでしょう?

H(広川) 軽井沢でも大きな問題になっていて、雑誌やテレビ、ユーチューブにも取り上げられましたね。

M 軽井沢のことがそんな問題になっているなんて、住民はあまり知らないわね。

H 自分の家の近所でないから無関心だけど、もし隣にできたらどうなるのか…。そういう記事を見てみればその大変さがわかる。

千ヶ滝地区の別荘地で無断に行っている民泊

M 軽井沢のダメージは大きいわね。町は対策を取っていないの?

S(佐藤) 町は2025年11月11日に「旅館業法施行条例の改正」要望書を県へ提出しましたが、お願いでしかないので、いつ実行されるか、効果があるのかはわかりません。

H 私たち、民泊問題には詳しくないので、今日は実際に家の近所で迷惑行為が続き、2年以上も悩まされてきたYさんに来ていただきました。Yさんは千ヶ滝別荘地ということですが、別荘地(保養地)では民泊はできないのではありませんか。

Y そのはずなんですが、町に無届でかれこれ2年間、勝手に営業しているわけです。

M Yさんは2年前から役場の環境課に苦情を訴えていますが効き目はないそうですね。

Y 罰則もないので今も迷惑な民泊行為がまかり通っています。町は民泊に関しては県の仕事だと思っているからか、積極的には取り締ませんね。

要望するだけでなく、町自体で対策できることがたくさんある

H 現在、軽井沢町は「民泊禁止」と定めているはずですが。

S 民泊といっても2種類あります。住宅民泊事業法(民泊新法)に基づく「民泊施設」と、旅館業法により住宅を利用した「簡易宿泊所」。いずれも許認可は県が行っています。届け出のあった施設は町内に14件。無届の民泊も多くて実態は把握できていません。

Y 多分それが混同するポイント。町に無届でも、県に届け出ていれば簡易宿所の営業はできてしまうんです。

M  え~、そうなの。じゃあ、民泊禁止にはなりませんね。

S やはり町の決まりに罰則がないことが、この問題でも影を落としていますね。

庭にサウナ風呂を設置し裸で入っている民泊

Y  空いている別荘を簡易宿所として届け出て、民泊用に貸し出すケースが激増中です。私の隣の別荘は庭に無許可でサウナを置いて、水風呂を作り、客は裸で乱痴気騒ぎ。大音量で音楽を流してバーベキュー。貸切一軒家で騒ぐ気満々の若者や外国人グループが日替わりでやって来るので、警察への通報も根本的な解決に繋がりません。歴史ある軽井沢の別荘地とはとても思えない光景が広がっています。

S 町は「要綱を改正して、2026年から簡易宿泊所に管理者を常駐させるよう規制する」と言っていますが、それでこうした問題が解決するのでしょうか。

Y そもそもこの改正案は一軒家の民泊を全く想定していません。一軒家にどうやって管理者を常駐させるんですか。外で寝袋で寝るの?罰則がないので、指導されても「病欠が出て」とか「人を雇う余裕がなくて」とずるずる言い訳をして逃げてしまえばそれで済むわけです。

M 町は「民泊施設に従業員を常駐させれば問題が解決する」と思っているけどそれは甘い。

H 実現できない可能性が大きく、解決にはならないということですね。

なぜ、町は県頼み?軽井沢の問題は自分たちで解決すべき

H  環境課へ苦情が頻繁に届いているから町は「バーベキューによる騒音や煙、臭い、ゴミの不始末、屋外サウナでの過度な露出」ということはわかっているわけですね。千ヶ滝地区や追分が多いそうだから食べ物の不始末でクマが寄って来る危険性もありますね。

S  町はようやく重い腰をあげて県へ要望書を提出しました。内容は①「条例によるゼロ日規制を認めるケースを国へ働きかける」②「旅館業施設への営業従事者の駐在の義務化」③「民泊サービス施設への監視・検査の強化」の3点なんだけど、これを受け取った副知事は「県としてできる対応を検討したい」とのんびりムード。「県から国へ働きかける」というのはますますスピード感が感じられず、実現するまで待ってたら町は民泊だらけになってしまう。そもそも、軽井沢の悪質民泊のほとんどが「旅館業法」で届け出されたものなのだから、「住宅宿泊事業法」のほうのゼロ日規制の訴えはあまり意味がない。

H もう何年も迷惑を被って来たYさんから見たら、こうした町側の対応はどう思いますか?

Y 町は国と県に要請するだけで終わりにしていますが、町が自衛のためにできることはたくさんあるんです。例えば「事前説明」の見直し。町独自の取り決めである「事前説明」を改善すれば、悪質民泊だけでなく、多くの問題施設が町に増えるのを防ぐことができます。逆に、この軽井沢独自の「事前説明」というしくみが、業者側に非常に有利で、町民側には大変不利なものとなっています。あまり知られていないのですが。

軽井沢の民泊は罰則がないから簡単と勧めるHPも

H 「軽井沢での民泊のすすめ」という内容のHPを見たことがありますか?「軽井沢では民泊は禁止されている。だけど罰則がないから営業できる」という軽井沢民泊経営ノウハウ伝授を謳ったHPや記事が出ています。弁護士や会計士の事務所が堂々とHPにあげていて驚きます。

Y  軽井沢を名指しで。それだけ軽井沢は狙われているわけですね。

H そもそも民泊ができると国が定めても、芦屋市のように1軒も認めないとはっきり拒否している都市もあるし、最近では豊島区が民泊の新規施設を禁止して話題になっています。国や県に頼むだけでなく、自治体が独自の規制を設けて厳しく対応していくことが重要なのでは。

Y もちろんです。なのに軽井沢町は他自治体と逆行するかのように悪徳業者に有利な決まりを見直そうとしない。町から許可を得たら周囲には『これを作ります』と書いた紙切れ一枚送付するだけでどんなものでもつくれてしまうのが「事前説明」。取材したマスコミも「こんなひどい決まりは軽井沢でしか見たことない」と驚いていました。しかも、条例でも何でもないから、担当の環境課内で改正すれば済む話なのに、どんなに訴えても何も変わらず。今、うちの近所では他にも新築民泊の計画が持ちあがっているのですが、近隣住民が内容を知りたいと尋ねても当該業者は対応せず。「どの業者も事前に計画を伝えて反対されるのを避けているんですよ」と取材の方から教えられました。

M 近隣に説明もせず商業施設に着工できるなんて、他の土地ではありえない!しかも町がその方式を自ら推し進めているとは。軽井沢は悪徳業者にとって天国みたいな場所ですね。

Y まだ悪夢は続きます。町は届け出をしていない隣の民泊に対し「早く届を出してください」と急かしているそうで。2年も環境破壊してきた悪質民泊に、町が進んでお墨付きを与えてどうするの。「近隣への被害が改善するまでは許可できません」と、環境保全が担保されるまで徹底して指導するのが環境課の仕事のはず。ここ、東京で営業停止命令出されたほど悪質な業者で、会員制セミナーで軽井沢で民泊するためのノウハウを教えてるんですよ。

県議も問題視、海外サイトから紛れ込むやり方

H 悪質業者は業界でつまはじきにされるはずなのに、行政処分の影響も受けずやすやすと民泊ができる理由の一つが、地元の不動産業者を通さず海外民泊サイトを通じて営業できる点ですよね。Yさんのケースでも、町が掲載サイトに連絡し、経緯を説明して対応を求めたのに、サイトはろくに返答もしなかった。

Y このサイトは長野県をはじめいろんな自治体と提携しています。長野県議がその点を疑問視して「こんな企業と安易に提携していいのか」と議会で質問するなど、やっと問題点が注目されはじめました。

S 町長が県へ要望書を出したからこれで大丈夫と思っている人も多いようだけど、なかなか実行はされない。県や国に要請するほかに町でできることはたくさんあるのだから、自ら動いてしっかりと規制して行かないと、悪徳業者のやりたい放題で軽井沢のブランド力は失墜。「国際親善文化観光都市」が泣きます。

夜も煌々と灯りを点けて宴会騒ぎをする無届民泊

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