消えたはずの川端別荘、その後の復元プロジェクト

川端康成別荘を特集

軽井沢の歴史ある別荘や文化遺産の保存に取り組む「軽井沢文化遺産保存会」が、避暑地軽井沢135周年記念として、昨年に引き続き、文化遺産資料集の第2弾を発行した。今年は川端康成没後50年でもあることから、川端別荘を特集し注目を集めている。中でも気になるのは「川端別荘の解体と再建プロジェクト」である。著者はさりげなく書いているが、実は聞いた人があったと驚く、大変なことを書いているのだ。

解体間際に関係者に連絡を入れ、解体を1週間待ってもらって川端別荘の部材を購入したことを明らかにしている。さらにそれを再現するためのプロジェクトを試みようとしている。既に大学の建築科に復元の調査を依頼し、検討を重ねているという。

他にもぎっしり、貴重な歴史的な資料が満載

軽井沢書店や軽井沢高原文庫、りんどう文庫で販売。2500円(税込)

塩沢湖畔に移築された朝吹家の別荘がなぜ「睡鳩荘」と言われるのか、その由来について。天皇の野球チームや四条侯爵・松平男爵別荘のことなど、意外と知らない軽井沢ならではの貴重な記録が掲載されている。また、明治時代に発行された「HANDBOOK FOR TRAVELLERS IN JAPAN」の明治17年版と明治40年版から紹介記事が興味深い。E・M・サトウとB.H.チェンバレンの見た軽井沢や浅間山の様子を伝えている。

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