デッキを清掃。しかし通路はカーペットを敷いたまま?
軽井沢駅自由通路にはびっしりと緑色のカーペットのようなものが敷かれている。実はその下が御影石と大理石だと知ると多くの人が驚く。広く知れ渡ったのは2020年に発行の『軽井沢取材日記』(広川小夜子著)に書かれてからだ。冬になると凍ってケガ人が続出したのでカーペットを張るようになったというが、JR駅の改札の部分は「ノンスリップ工法」で滑らないように施してある。専門家は「寒冷地でそれは常識。軽井沢が寒冷地だということを知らない人が設計したのではないか」と首を傾げる。
人工芝の再利用
20年以上そのまま敷きっぱなし。しかもこれはカーペットではなく町の施設にあった人工芝の再利用なのだということが、T議員の調査でわかった。
令和2年12月の軽井沢町議会の一般質問でT議員がこの問題を取り上げ、令和4年の12月議会でも取り上げられた。
T議員「令和2年3月会議で、滑り止め加工をするよう提案したが、今も人工芝が敷かれ改善が見られない。せっかく高いお金をかけて御影石(一部大理石)にしたのに、軽井沢の玄関口をいつまでも人工芝でおおっているので良いのか。G7外相会合の開催までに人口芝を撤去するつもりはあるか」
地域整備課長「滑り止めの対策なので撤去する予定はない」
T議員「滑らないように試験的に(ノンスリップ工法)を行った結果は?」
地域整備課長「滑り止め効果はあったが、費用、メンテナンスなどの課題がある」(JRは乗客の安全を考え、2ヵ月かけて滑り止めを行っている)
軽井沢の顔はきれい?汚い?
T議員「この人工芝、以前は冬以外ははずし、また冬になったら敷いていた。」
しかし、もう何年も敷いたままだ。色あせてきているようにも見える。
G7に間に合うように、ペデストリアンデッキは清掃する予定だという。
T議員は「駅は軽井沢の顔。G7だからきれいにするというのではなく、軽井沢を訪れる人がガッカリせず『軽井沢に来てよかったな』と思われるように、この問題を継続して考えてほしい」と結んだ。
駅のエスカレーターの目立つところに「G7外相会合、軽井沢に決定」という大きな看板を掲げている。庁舎に同様の文言を書いた垂れ幕も出ている。町がいかに喜んでいるかわかるが、それならば、国内外から訪れる人に満足してもらうように考えることが重要ではないだろうか。