日経新聞記事『進化する軽井沢』に疑問の声 ー軽井沢別荘団体連合会が申し入れー

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日経新聞記事『進化する軽井沢』に疑問の声
軽井沢別荘団体連合会が申し入れ

2022年2月9日~11日にわたり、日経新聞に連載された「『進化する軽井沢』イノベーシュンのまちへ」と題した記事が、軽井沢の別荘族の間で「これが軽井沢だと思われたら困る」と問題になっている。

進化する軽井沢イノベーションのまちへ

  • (上)2022年2月9日日本経済新聞掲載
  • (中)2022年2月10日日本経済新聞掲載
  • (下)2022年2月11日日本経済新聞掲載

【内容】
別荘地としてイメージの強い軽井沢町が「イノベーションの街」へ変貌を遂げようとしている。リモートワークの推進の影響もあり、地価も意外と高くない。ビジネスの拠点としても注目されつつある等の内容。

詳しくは「日経新聞 2022年2月記事 進化する軽井沢」で検索
https://www.nikkei.com/article/

この記事は、子育て世代の軽井沢への移住が増加し、交流の場が広がっていることなどを上げ、「リモートワークの環境が整っている」「住宅価格は決して高くない」「評判の良い教育機関がある」など、移住者にとって良いことずくめの町を強調している。しかし、本来の別荘地としての魅力にはいっさい触れていないことから、「偏った内容を全国へ発信しているのは問題」と別荘住民や町民から批判の声があがっている。

「この記事には別荘文化や自然景観の意識や言及がない」と首をかしげるのは軽井沢に別荘を持って約30年のSさん。「最近軽井沢に移住してきた人たちだけにスポットを当てて、これが『進化する軽井沢』というのは違うと思う」と軽井沢の町民Mさん。

ツイッターやブログなどSNSにも、この記事に批判的な意見が並ぶ。「そもそも軽井沢はリゾートですからね。オフィスとかビジネスという言葉だけでくくるのは場違い」「ひとつの現象であっても、進化とは言えない」「これが『進化する軽井沢』と思われては困る」

長年軽井沢を見てきたKさんは「『進化する軽井沢』というタイトルには、大変な違和感を覚えます。むしろ退化していると思えます。別荘文化を知らない方が書いた記事とはいえ、またそれを知らない多くの人は誤解して読み、変な方向に進みそうですね」と心配する。

 この数年間、マンションやホテル建設の増加によって景観は都市化し、移住者増加で宅地開発や建築が続き、「高級別荘地の軽井沢」のイメージは様変わりしている。

こうした変化に不安を感じている別荘族や町民の間では、この記事によってさらに軽井沢町の行政姿勢を疑問視する声が大きくなっている。

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