風土フォーラムについての疑問 

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疑問4.消えてしまった重要課題

議事録を見ると、疑問に思うことがいくつかある。特にこの2つ。

1.第1期で時間をかけて考えた「軽井沢町良質なまちづくり貢献事業者(仮称)」として認定する事業者認定制度は、実行間近まで行っていたのに途中ですっぽりと消えている。それはなぜなのか、理由を議事録から見ることはできなかった。

2.第2期で交通関連プロジェクトチームが2年にわたり取り組んできた「交通渋滞問題」は結局どうなったのか。タクシー会社やショッピングプラザの駐車場等を調査しただけの中途半端な状態で消えてしまっている。鎌倉の例を話してもらったり、東急の事例を挙げてもらったことはあっても、風土フォーラム本会議からの具体的な解決法の提言は何もない。

「コロナでできなかった」としても、なぜ引き続き第3期でやらないのか、実に不思議だ。交通渋滞の問題は長年、軽井沢が抱えてきた重大な問題、対策をすぐに考えなければならない喫緊の課題のはずだ。未来を考えるフォーラムとしての役割はこれでいいのだろうか。

疑問5.納得できる理由が見当たらない

これについて役場の総合政策課の担当者に聞いてみた。1については「止めたわけではない。引き続き、検討をしている」との回答。しかし、何も行われないまま数年が経っている。

議事録に「結果は出ていなくても話し合ったことに意義がある」という内容の言葉が出て来るが、自画自賛するだけでは困る。それだけの時間と税金を使ったなら、それなりの答えを出すのが当然だ。政策の一環なら、時間と費用をかけただけの成果を出す必要がある。

令和3年に行われた風土フォーラムのシンポジウム。壇上右は今までの会長。左は6年務めたファシリテーター

令和3年11月5日に行われたシンポジウム「未来の軽井沢像~風土自治の実践によるまちづくり」は大賀ホールという会場を設定したにもかかわらず、集まった人数は会場の半分にも満たなかった。チラシを入れたり広報に努めたが住民の関心は低かった。それもそうだろう、それまでの活動の認知度が低ければ、いきなりイベントをやったところで集客できるわけがない。

このシンポジウムで行ったアンケートで、石山会長自身が「風土フォーラムの活動などについて、期待とのギャップがあるようにも 感じた。住民の期待は、喫緊の課題への対策の声も少なくなかった」とそのことに気づいている。

疑問6.環境問題や別荘文化に関することを取り上げない理由とは

第5次長期振興計画のアンケートでも環境計画アンケートでも、多くの住民が「環境の変化」に不安を持ち、「緑木の保全」「環境保護」を大切にしたいという結果が出ている。また、「街並み景観」を挙げる人も多かった。それなのに、風土フォーラムの本会議でこうした問題が取り上げられたことはなかった。

第3期で石山会長が「軽井沢の雄大な自然や清涼な気候、明治時代の伝統的な歴史、文化的価値を再認識し、新しい軽井沢の価値を見出せるよう基本会議で議論や提言を行っていきたい」と言っているにもかかわらず、実際の会議でこうした問題を取り上げている様子は窺がえない。50年後、100年後を考えるというなら、軽井沢が築いた歴史・文化・自然を取り上げることが未来を考える重要なポイントになるはずだ。

「町長肝入りの組織」というので風土フォーラムに注目していた別荘住民のMさんは、過去の議事録を全部見て憤慨した。「軽井沢の代名詞でもある別荘地。その歴史が育んだ文化が取り上げられていない。50年後、100年後の軽井沢を考えるというフォーラムなのにこうした一番大事な問題が一度も取り上げられていないのはおかしい」。

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