「軽井沢風土フォーラム」を知っていますか?

「軽井沢風土フォーラムの活動を知っていますか?」そう尋ねると、軽井沢の住民の多くが「名前は聞いたことがあるけど、活動は知らない」と答える。しかし、この組織が作られたのはもう6年も前のことだ。その費用として多額の税金を使ってきた。

目次

疑問1.見えてこない会議の内容

軽井沢風土フォーラムは「50年後、100年後を考える」という藤巻進町長肝入りの政策「軽井沢グランドデザイン」から生まれた組織。町のHPには「住民と行政が共に考え行動する『風土自治』実践の仕組み」と書かれている。風土フォーラムの中心となる本会議は平成28年から30回も続いているにもかかわらず、町民には何を会議しているのかが見えてこない。風土フォーラムが始まってから5年経た令和2年に住民アンケートを取った結果では「あなたは風土フォーラムの活動を知っていますか」の質問に70%の人が「知らない」と答えている。

第1回風土フォーラム(2016年5月)

疑問2.「町民不在」で風土自治?

町のHPから本会議の議事録を見ることができるが、その存在さえ知らない人が多いので、議事録まで読む人はごく限られている。当初は町民が気軽に意見を話しに行ける場を発地市庭に設け、町民が会議後に発言できる仕組みもあった。しかし、その仕組みはなくなり、次第に選ばれた委員だけの会議となっていき、町民の足は遠のいて行った。結局のところ、「住民と行政が共に考える風土自治」ではなく、「選ばれた委員が考える会議」になってしまった。町民不在では一般住民が内容を知る由もない。

第15回風土フォーラム(2018年9月)

疑問3.なぜ、いつも同じ人?いつまで委員を続ける?

本会議のメンバーは公募委員と役場の職員だったはずだが、いつの間にか知識経験者と公募委員になっていた。しかも、始めた頃は大半が公募委員だったのに、今は一般住民からの公募は僅か二人。長年、同じ人物が委員となり、やがて会長や副会長を務めるというよくある旧式なパターンである。これでは偏った方向へ進み、新しい風やアイデアを取り込むことはできない。もっと幅広く意見を聞き、取り入れる工夫が必要だ。しかも、知識経験者とは、この場合何をもって知識経験者と言うのかが示されていない。

意外なことに、移住してきて数年しか経ていない、軽井沢をよく知らない新住民が本会議の委員の多くを占めてきた。せめて進行役のファシリテーターだけでも、軽井沢を知り尽くしている人が務めるべきだが、ファシリテーターは「皇太子のロマンスのテニスコートを初めて見ました」と言うような軽井沢初心者だった。(東京の「青山社中」が長年担当。昨年で打ち切った)

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