軽井沢の環境意識調査、その結果は

軽井沢町が2022(令和4)年 4月19日~5月18日に行った「環境基本計画」の策定に伴う環境意識アンケートの結果が発表された。アンケート調査の回収率は町民が1349件、別荘所有者が294件、事業者は94件だった。

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気になること、過半数が「開発に伴う樹木の伐採」

「最近、軽井沢町において特に気になっていることは何ですか?」の質問に対して「住宅や別荘等の用地の開発に伴う樹木の伐採」と答えた人が一番多く、町民が51.2%と半数以上、別荘所有者では69.7%と7割近くにのぼった。次に多かったのが「観光シーズンの交通渋滞の慢性化」で、町民53.2%、別荘所有者52.4%と、これも共に半数を超えた。

「軽井沢町に対して、環境面で優先的に取り組んでほしいことは何ですか?」という質問には「森林や樹木の保全」を挙げた人が、町民では49.2%、別荘所有者では76.5%だった。

取り組むべきことは「樹木の保全」「街並み景観」「交通渋滞」

取り組むべきこと、2番目に多かったのは、別荘所有者では「街並み景観の保全と創造」51%、町民では「交通渋滞の対策」で48.6%だった。

この結果から見えるように、軽井沢町が急いで取り組まなくてはならないのは、「森林や樹木の保全」「美しい街並み景観」「交通渋滞の解消」ということがわかる。こうした問題は今さら調査するまでもなく、もう何年も前からの課題だ。

樹木伐採に関して行政は、「軽井沢自然保護対策要綱」がありながら、なぜこのような問題が出て来るのかを真摯に考える必要があるだろう。環境保全を実行できるようにしなければ、「日本一厳しい軽井沢自然保護対策要綱がある」と町役場が誇らしげに言っても、「実は絵に描いた餅に過ぎない」と判断される。

交通渋滞の問題について町役場は「パーク&レールライド」を推進しているが、ほとんど効果がないことは毎年の道路状況(コロナ禍以前)を見ていればわかる。ヨーロッパ各地で行っているように、「観光客のマイカーやバスの乗り入れ禁止」や一方通行など、もっと思い切った対策に踏み切らなければ解決は難しいだろう。

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